圓福寺日記

身は是れ菩提樹(R5 5/18)

2023 年 5月 18日

こんにちは

今日は大師堂の前の菩提樹を剪定しました。

 

毎年剪定はしているのですが、

この菩提樹はお釈迦様のふもとにあるためか、

かなり元気です。

新芽の量も太さも立派なものです。

 

しかし、放っておくと大変になるので、

夏日の中ですが、剪定をしました。

 

剪定をしているとアブラムシの塊や、

新芽同士で邪魔しあっているものなど、

菩提樹の成長に悪影響の部分が多くありました。

 

菩提樹というと、

中国唐時代の神秀禅師の言葉、

「身は是れ菩提樹」が頭に浮かびます。

 

山田無文老師の「無文全集」の中から解説を引用しますと、

「『身は是れ菩提樹』でありますから、

身体は悟りの花を開く樹である。

命あって初めて悟りが開けるのであります。

この命というもの、体というものはまさに菩提の樹であって、

これは大切にしなければならんものである」とあります。

 

我々の健康な身体があって初めてあらゆる行動ができます。


しかし、今日剪定した菩提樹を見て思いますのが、

元気が良すぎて、暴走してしまい、

いくつもの不良個所が生じていることもあるのだな。

と思いました。


新芽が元気に育ちすぎて、ほかの幹や枝に干渉したり、

アブラムシが大量に生息して、蟻に悪さをされたり、

剪定をせずに放っておくと、

樹の存続に影響を及ぼしかねます。


いくら元気な菩提樹であっても必ずどこかしら不良個所があります。


我々の身体も菩提樹です。

どんなにうまく進むことがあっても、

必ずどこかしら大なり小なりの不良があるはずです。


それに気づいて、大きなことになる前に、

日々メンテナンスをする時間を持つことも大切かと思います。

一日に少しでもいいので

落ち着いて自分の身体と心を見つめることが

大切なのではないでしょうか。


合掌

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