圓福寺日記

紅炉上一点の雪

2025 年 1月 26日

 

こんにちは、

大寒も過ぎ、徐々に温かくなるかと思えば、

また寒くなります。

ストーブや香炉に手を照らした時の

温かさに幸せを感じる時節です。

皆様、体調管理お気を付けください。

 

左の軸は

「紅炉上一点の雪」(こうろじょういってんのゆき)

と書かれております。

 

めらめらと炭が燃え盛る中に、

結晶のような粒の雪がひらりと舞い込み、

その雪が「ジュッ」とも言わずに消えてしまうような、

冬ならではの風流な瞬間を

表しております。

 

この解釈は人それぞれではありますが、

私なりの拙い解釈を述べますと、

「ジュッ」とも言わずに消える一瞬をも

見逃さないように、

綿密に、慎重に過ごしなさいよ、

 

そして

「ジュッ」とも言わないような

聞こえない音をも聞こえるように

敏感でいなさいよ、

 

という、

普段の生活に張りを持たせるようなお言葉

だと思っております。

 

見えない瞬間を観て、

聞こえない声を聴く、

これぞ禅の醍醐味ではないでしょうか。

 

合掌