圓福寺日記

一滴乾坤を潤す

2023 年 6月 15日

 

こんにちは

 

今日も今日とて、

梅雨の雨です。

 

しかし、お寺の中庭は雨の日が一番美しく見えます。

 

左の写真のように雨に濡れた石が、

いぶし銀のように輝きます。

写真ではうまく表わせません。

実際に見ていただきたいところです。

 

禅語で

「一滴、乾坤(けんこん)を潤す」

という言葉があります。

 

これは、一滴の雨が大地に落ちた時、

その一滴が大地に染み渡り、

ゆくゆくは大地全体にわずかながらも潤いをもたらす。

という意味です。

 

この中庭に落ちた雨も砂利や苔に落ち、

時間をかけて地球全体に染み渡っていきます。

 

この石に落ちた雨粒も大地にゆくゆくは染み渡ります。

同時に石を美しいいぶし銀に光らせる一滴は、

我々の心に潤いをもたらしてくれている、

とも言えましょうか。

 

合掌

(C) 2020 臨済宗妙心寺派 大廣山 圓福寺