圓福寺日記

花まつり

2023 年 5月 10日

 

こんにちは

今日は幼稚園の花まつりでした。

花まつりとは、お釈迦様の誕生日で正式には

「降誕会(ごうたんえ)」と呼びます。

 

そして正式な日付は4月8日なのですが、

その期間はちょうど入園シーズンで大忙し。

そのため、我々は五月に行っております。

 

左の写真は大師堂のふもとの「誕生仏」です。

お釈迦様が生まれた際に、

東西南北にそれぞれ7歩歩かれたのち、

右手を上に、左手を下にそれぞれ指差し、

「天上天下唯我独尊」とおっしゃった故事に

由来した像です。

 

また、手前の鉢にあるのが「甘茶」。

この甘茶を柄杓ですくって

誕生仏に掛けるのが花まつりの習わしです。

これもお釈迦様が生まれた際に天の神々が

甘露の雨を降らしたという故事に習っています。

 

 

花まつりの日は誕生仏をお堂のように飾り付け、

そのお堂を花でいっぱいにします。

これもお釈迦様が生まれたところが

花畑だったことに由来します。

これが「花まつり」と呼ばれる所以です。

ちなみにこの花々は幼稚園の園児たちが

銘々に持ち寄ったお花です。

 

園児の皆さんのおかげで

お釈迦様の誕生日をお祝いすることができました。

 

人間だれしも生まれるという経験が人生のスタートです。

その生まれてきた瞬間に、

誰からも喜ばれない人なんているのでしょうか。

 

我々自身、時には落ち込んでしまうこともあります。

「ああ、生まれてこなければよかった。」とか

思うことがあるかもしれません。

 

しかし生まれてきた瞬間。

だれしも誰かに喜ばれたはずです。

尊くない人なんていません。

「天上天下唯我独尊」、

皆さん一人ひとりがそれぞれ尊い存在です。

 

合掌

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