市原別院日記

台風土産

2019年10月04日

台風15号の倒木片づけに追われています。

 M社の充電式チェーンソーが大活躍です。

 強風で折れて、雑木林中に散らかった太い枝は薪にします。この薪は、別院での行事の時の煮炊きの燃料や、幼稚園のストーブの燃料になります。

 江戸時代、武蔵野の雑木林は大都市江戸の燃料庫の役割を果たしていて、伐採した雑木を薪にして江戸に売りに行っていたそうです。また、雑木林の落ち葉は集められて腐葉土にして、周辺の畑の肥料になりました。雑木林は貴重な資源として、人の手が加えられて美観を保っていたのです。

 別院の雑木林もそんな役割を担っていて、時々雑木を伐採して薪を作っていたのですが、台風が太い枝を折って、落としてくれて、わざわざ伐採しなくても済むという見方もできるのです。倒木を片付け、薪を作りながら、これは中近東で原油を採掘しているのと同じ作業なのだ、化石燃料ではなく、伐採した雑木は新芽を吹いて更新していきますから、これは温暖化対策にもなっているのだと自らに言い聞かせながら大汗をかいています。

 それにしても、今年の暑さはいつまで続くやら・・・。

(C) 2020 臨済宗妙心寺派 大廣山 圓福寺