圓福寺日記

韋駄天さま(R5 2/20)

2023 年 2月 20日

こんにちは

春一番も吹き荒れ、

ようやく暖かな春らしくなってまいりました。

同時に、花粉症の方には厳しい季節かと思います。

 

左の写真は圓福寺の玄関を入って正面にいらっしゃる「韋駄天さま」です。

一般的に「韋駄天(イダテン)」というと、

「足の速い人」というイメージであるかと思います。

この、韋駄天さまはもともとは庫裏をお守りする神様です。

 

元々はヒンドゥー教の神様。

のちに仏教にも取り入れられております。

足の速い鬼を捕まえたということから、

「足の速い神様」というイメージが強くなったそうです。

 

禅宗のお寺では、この韋駄天の前で毎朝、

お寺と建物の安全を願ってお経をお読みします。

その中で、

「食輪と法輪と二つながら俱(とも)に運転し・・・」

という文があります。

 

 

この「食輪」(じきりん)とは「日常生活」のこと、

「法輪」(ほうりん)とは「修行生活」のことで「仕事」とも言えます。

車を生活全体、その両輪を日常生活と仕事と例えています。

 

例えば車の片側の「日常生活」のみの充実を心がけても、

車はまっすぐ前に進みません。

逆に「仕事」のみを充実させも

まっすぐまえに進みません。

どちらか一方に偏ることなく、

両輪を回して初めて車はまっすぐに前に進むことができます。

 

しかし、なかなか常にまっすぐは難しいもの、

多少は蛇行運転もしながら

線からはみ出ないように

ゆっくりと前に進みたいものです。

 

合掌

(C) 2020 臨済宗妙心寺派 大廣山 圓福寺