寺日記

天災・地災

2019 年 12月 25日

 毎年、門松を手作りしてします。

 今年も、材料豊富な市原別院に行って、寒空の下で作ることにしました。

 土台のバケツにコモを巻いて、松・梅の枝を切り出して、あとは竹を切り出して来れば材料がそろいます。

 山奥の竹林に向かうと、台風15号の倒木は片付けたはずの林道に、また折れた太い枝が倒れています。どうやら、台風で折れかけたものが、その後の風などで落ちてきたようです。イノシシよけのフェンスを乗り越えて行くと、そこらじゅうイノシシが作ったけもの道だらけです。

 薮をかき分けて竹林にたどり着いて、がっかり!青竹がほとんどありません。残っている竹も、先の方に葉っぱがついていません。どうやら台風の暴風で、竹がなぎ倒されたり、葉っぱが吹き飛ばされてしまったようです。

 かろうじて門松に使えそうな竹を見つけ出して切り出してきましたが、毎年三本束ねて作るところを、今年は仕方なく一本だけにすることにしました。

 もっと奥に行けばあるのかもしれませんが、なぎ倒された竹とイノシシに荒らされた後でかき分けて歩くことも困難なありさまです。

 台風の天災と、イノシシが荒らした地災とで、門松を作ることにも影響があることを実感しつつ、こうして、山は荒れ果てていくのかと、少し恐ろしさまで感じてしまいました。

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