圓福寺日記 4月の軸(R5 4/1) 2023 年 4月 1日 こんにちは本日より4月、卯月となります。卯月は「卯の花が咲く月」から来た言葉のようですが、なにも卯の花だけではなく、いたるところに花が咲いております。公園に行けば満開の桜の下でウグイスの声を聴きながら花見をしている方も多くいらっしゃいました。まさに春といった陽気です。 左の軸は玄関に掛けた軸で、「春、千林に入れば、處々、鶯 」 ( はる、せんりんにいれば、しょしょ、うぐいす )と書いてあります。「春はどこもかしこも喜びであふれている」といった意味で、まさに今日のような日を表した軸だと思います。 修行道場にいたころは冬の厳しい寒さを全身で感じておりましたので「早く春よ来い・・・早く来い・・・」と待ちわびておりました。そんななかで到来した春はこの上ない喜びでした。なにをしても喜びにみちあふれており、掃除中に小汗をかいたことでさえも暖かくなった喜びを感じざるを得ませんでした。今、春に喜びを感じるのは冬の厳しさを感じた自分がいたからだと思いました。 同様に、左の軸は隠寮に掛けた軸で、 「春水、四澤に満つ」 (しゅんすい、したくにみつ) と書かれております。 「春になり、雪解け水がいたるところに沢を満たしている」 という意味です。 冬の寒さをこらえた雪や氷が、春になって氷解して いたるところに美しい沢を形成している風景です。 冬の厳しい寒さなしには美しい沢は形成されません。 どんなに厳しい冬でもやがて春が来るように、 厳しい状況もやがて転じて美しい光景になるのかもしれません。 合掌 日記の一覧に戻る 臨済宗妙心寺派大廣山 圓福寺 トップ 永代供養 圓福寺報 寺日記 四国あるき遍路 市原別院 再建計画 お問い合わせ (C) 2020 臨済宗妙心寺派 大廣山 圓福寺