圓福寺日記

六月の軸「楽は其の中に在り」

2023 年 6月 7日

 

こんにちは

 

今月、玄関に掛けております軸は

「楽在其中」(「楽は其の中に在り」)

   清水寺貫主清範 ご揮毫

でございます。

 

「清水の舞台から飛び降りる」で有名な、

清水寺で、

年末にテレビで流れる「今年の一字」でも有名な、清水寺の住職(貫主)様がご揮毫された軸です。

 

「楽は其の中に在り」というのは、

論語からの引用で、

「子曰く、疎食を飯い水を飲み、

  肱を曲げて之を枕とする。

  楽しみ亦た其の中に在り。

  不義にして富みかつ貴きは、

  我れに於て浮雲の如し。」

 

訳しますと、

「粗食を食べて、酒の代わりに水を飲み、

 枕がないので肘を枕代わりにする。

 そのような(質素な)生活の中にも楽しみはある。

 卑しい行いで得た財や地位は

 私にとって消えてなくなる雲のようだ。」

となります。

 

「〇〇がないから楽しくない」

なんて言っている人を良く耳にします。

それは自ら「楽しくない生活」にしてしまっているのではないのでしょうか。

どんな質素な生活であっても。

感じることのできる楽しみはあります。

 

逆に「裕福は必ず楽しい」のでしょうか。

 

どんな状況でも楽しい/楽しくないを決めるのは自分次第です。

 

園児がじゃんけんをしているだけで、

とても楽しそうにしている姿を見て、

学ぶものがありました。

 

合掌

(C) 2020 臨済宗妙心寺派 大廣山 圓福寺