市原別院日記

狼籍者の出入り口

2020年01月14日

昨年の台風で土砂が流れ込んだU字溝の掃除をようやくしました。  
グレーチングまで土砂が覆っていましたので、山の絞り水はU字溝に入れずに、道路を勝手気ままに流れていました。
 
グレーチングを外して、大量の流れ込んだ土砂をスコップで運び出すのですが、アスファルト道路の表面排水を受けるために、かなり深いU字溝だったので、重労働でした。
 
掘った土砂をショベルカーのバケットに入れて、バケットがいっぱいになったら軽トラに積んで、軽トラがいっぱいになったら、それを原っぱに降ろしてくるのです。
 
そんな作業を何回も繰り返して、ようやくケンチ石の根元の泥を片付ければ終わりというところまでたどり着きました。
 
ショベルカーで泥を片付けている途中に、ケンチ石になにかがこすれた後を見つけました。折れた枝や倒れた竹なら、風に吹かれて半円の跡が残るのはよく見ますが、それは縦に無数にありました。誰かが竹をとるために上りついた時の跡だろうか?でも、高さは2メートル近くもあるし、アスリートでもなければ無理!
 
いろいろ想像して、はたと気づきました。いつも梅林や原っぱを荒らしまくっている狼藉者のイノシシの仕業に違いありません。こんな高いところを上り下りして、村の田んぼを荒らしに行っていたのです。ケンチ石の無数の縦の筋は、イノシシが上り下りするときにつけた蹄の跡でした。その証拠に、上りついた先の竹やぶに、けもの道の入り口があるではありませんか。
 
すぐわきのイノシシよけフェンスが通れないものですから、こんなところから狼藉者は出入りしていたのでした。

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