圓福寺日記

ミャンマーの軍事クーデターに抗議いたします。

2021 年 04月 20日

 お寺の掲示板に、ミャンマーの軍事クーデターに抗議する声明文を張り出しました。

 ミャンマーの軍事クーデターが2月1日に起こってまもなく3か月になろうとしています。昨日は、日本人ジャーナリストが拘束され刑務所に収監されたというニュースが流れました。

 国会議員の軍人が占める割合が高く決まっていたり、数多くの少数民族、かつてイギリスがインドから移民させたロヒンギャなど、たくさんの問題を抱えている国ですが、仏教国として国民は熱心な仏教徒ばかりです。かつて訪ねたときに、お寺にはたくさんの人がお参りに訪れ、熱心に礼拝している姿に感心させられました。

 クーデターを起こした国軍の一人一人も、軍政に反対する市民一人ひとりも、あるいは少数民族の人も、敬虔な仏教徒同士なのです。日本も戦国時代には仏教徒同士、同じ国民同士の殺し合いがあったので言えた義理ではないかもしれませんが、一人ひとりに思いをいたせばお互いに仏教の教えをいただく仏教徒同士なのです。「不殺生」を掲げる仏教徒同士、武力による拘束や死傷者を出すようなことがあってはいけません。そんなことをしておいて、お寺に出かけて、来世はより良い世界に生まれ変われますようにとお願いするのは虫がいいことこの上ありません。

 どうか軍事クーデターが収まって、平和な仏教国に戻ることを願っております。

 ミャンマーという国のキャッチフレーズは、タイと同じく「微笑みの国」です、

 新型コロナが収束し、軍事クーデターが収束したら、また訪れてお寺巡りをしながら、現地の人たちと微笑みを交わしたいものです。

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